春日祭祝詞

かすがのまつりののりと

14

四柱の神々への奏上

天皇が大命に坐せすめらがおほみことにませ

恐き鹿島に坐す健御賀豆智命かしこきかしまにますたけみかづちのみこと

香取に坐す伊波比主命かとりにますいはひぬしのみこと

枚岡に坐す天之子八根命・比売神ひらをかにますあめのこやねのみこと・ひめがみ

四柱の皇神等の広前に白さくよはしらのすめがみたちのひろまへにまをさく

大神等の乞はし賜ひの任におほかみたちのこはしたまひのまにまに

春日の三笠山の下つ石根に宮柱広知り立てかすがのみかさのやまのしたついはねにみやばしらひろしりたて

高天原に千木高知りてたかまのはらにちぎたかしりて

天の御蔭・日の御蔭と定め奉りてあめのみかげ・ひのみかげとさだめまつりて

貢る神宝は御鏡・御横刀・御弓・御桙・御馬に備へ奉りたてまつるかむだからはみかがみ・みたち・みゆみ・みほこ・みうまにそなへまつり

御服は明多閇・照多閇・和多閇・荒多閇に仕へ奉りてみそはあかるたへ・てるたへ・にぎたへ・あらたへにつかへまつりて

四方の国の献れる御調の荷前取り並べてよものくにのたてまつれるみつきののさきとりならべて

青海原の物は鰭の広物・鰭の狭物、奥つ藻菜・辺つ藻菜あをうなばらのものははたのひろもの・はたのせばもの、おきつもは・へつもは

山野の物は甘菜・辛菜に至るまでやまぬのものはあまな・からなにいたるまで

御酒は甕の上高知り、甕の腹満て並べてみきはみかのへたかしり、みかのはらみてならべて

雑の物を横山の如く積み置きてくさぐさのものをよこやまのごとくつみおきて

神主に某の官位姓名を定めてかむぬしにそれのつかさくらゐかばねなをさだめて

献る宇豆の大幣帛を安幣帛の足幣帛とたてまつるうづのおほみてぐらをやすみてぐらのたらみてぐらと

平らけく安らけく聞し看せとたひらけくやすらけくきこしめせと

皇大御神等を称へ辞竟へ奉らくと白すすめおほみかみたちをたたへごとをへまつらくとまをす

如此仕へ奉るに依りて今も去前もかくつかへまつるによりていまもゆくさきも

天皇が朝廷を平らけく安らけくすめらがみかどをたひらけくやすらけく

足御世の茂し御世に斎ひ奉りたらしみよのいかしみよにいはひまつり

常石に堅石に福はへ奉りときはにかきはにさきはへまつり

預かりて仕へ奉る処処・家家の王等・卿等をも平らけくあづかりてつかへまつるところどころ・いへいへのおほきみたち・まへつきみたちをもたひらけく

天皇が朝廷に伊加志夜久波叡の如く仕へ奉りすめらがみかどにいかしやくはえのごとくつかへまつり

佐加叡志米賜へと称へ辞竟へ奉らくと白すさかえしめたまへとたたへごとをへまつらくとまをす

現代語訳四柱の神々への奏上

天皇てんのう御命令ごめいれいにより、鹿島かしま健御賀豆智命たけみかづちのみこと香取かとり伊波比主命いわいぬしのみこと枚岡ひらおか天之子八根命あめのこやねのみこと比売神ひめがみ合わせあわせ四柱よはしら神々かみがみ御前みまえ申し上げもうしあげます。

注記

神名の表記と読みには資料による違いがあります。本ページは表示底本の表記を優先しています。

冒頭

四柱の神々への奏上1 / 4

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