家屋と工匠の神々
此の神籬に斎き奉る掛巻も畏き屋船大神・手置帆負命・彦狭知命の大前に
畏み畏みも白さく
柱材を造り整えた奉告
先に木工何某、皇神の高き貴き恩頼を蒙りて、朝に夕に労し営み
柱・梁・桁・椽に至るまで造り竟へぬれば
斎柱を立てる祭
今日の生日の足日に祝ひ定めて、斎柱立てむと為て
進る礼代の幣帛を、平けく安けく聞こし食して
柱の堅さと工事の成就
弥益々に御霊幸ひ給ひて、突き立つる柱の弥堅く
打つ墨縄の速に事成り竟へしめ給へと、畏み畏みも白す
現代語訳家屋と工匠の神々
この神籬にお祀りする屋船大神、手置帆負命、彦狭知命の御前に、畏れ敬って申し上げます。
意訳を含みます
木工の何某が神の尊い御恵みを受け、朝夕働いて、柱、梁、桁、垂木に至るまで造り整えました。
注記
「木工何某」は工匠名を入れる可変箇所です。「椽」は建築部材の垂木として訳しました。
意訳を含みます
今日のよき日を祝い定め、斎柱を立てるために奉る感謝の幣帛を、穏やかにお受け取りください。
注記
「斎柱」は祭儀の中で立てる柱として訳し、建物のすべての柱を指すとは断定していません。
意訳を含みます
いよいよ御霊の恵みをいただき、立てる柱がますます堅く、墨縄の仕事も速やかに整って工事を成し遂げさせてくださいと、畏れ敬って申し上げます。
注記
「墨縄の速に」は、墨縄を用いる工程が速やかに進む意としてまとめました。この祈りは現代の構造・施工上の安全確認に代わるものではありません。
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