祭場と土地の神々
忌竹に神籬引き回し、真榊指し立て、此の地内に厳の磐境と祓ひ清めて
掛巻も畏き埴安彦大神、此の里に領り坐す産須那大神を慎み拝み、畏み畏みも白さく
建築の奉告と供え
何某、此の処を千代の住処と撰び定めて、新しき家を建てむと、荒草刈り退け、土踏み均し
御酒・御食、海・川・野・山の多明物を備へて仕へ奉らくを、平らけく安らけく聞こし食して
礎と工事の安全
掘り据うる礎の弥堅く、立つる柱の動く事なく、暴風・洪水の難なく
地震・香具土の禍なく、堅磐に常磐に守り幸へ給へと畏み畏みも白す
現代語訳祭場と土地の神々
意訳を含みます
斎竹で囲んだ祭場に神籬と榊を立て、この土地を清らかな神域として祓い清めます。そして埴安彦大神と、この里を守る産土大神の御前に、謹んで申し上げます。
注記
「磐境」は祭のために定める神聖な境として受けました。現在の地鎮祭の祭場設営と必ず同一であるとは断定しません。
意訳を含みます
この場所を長く住む所と定め、新しい家を建てるために草を払い、土地を踏みならしました。御酒、御食、海・川・野・山の品々を供えてお仕えすることを、穏やかにお聞き届けください。
注記
「何某」は施主など祭の主体に応じて読み替える箇所です。「多明物」は諸々の供物を指す表現として訳しました。
意訳を含みます
据える礎がいっそう堅固で、立てる柱が動かず、暴風や洪水、地震や火の災いに損なわれることなく、いつまでも守り恵んでくださいと申し上げます。
注記
「香具土」は火の神・火災に関わる表現として受けました。建物や工事の安全を保証するものではありません。
祭場と土地の神々1 / 3
端末の「視差効果を減らす」設定により、自動スクロールは停止しています。