祭神と工匠神への奉献
掛巻も畏き何大神の大前、又手置帆負命・彦狭知命の大前に
礼代の御酒・御饌、海・川・野・山の御饌を栄えも豊に置き足らはして、畏み畏みも白さく
神殿の骨組み完成
先に木工何某等、此の郷の大神の神殿を造り仕へ奉らく
大神等の御霊の恩頼を蒙りつ、平けく安けく事成り竟へしめ給へる事を嬉み辱みて
上棟の祭を奉告する
今日の生日の足日に上棟の御祭仕へ奉ると大神等の御前に称辞竟へ奉らく
柱・屋根・梁の安泰
大神等の御前に、天の御柱国の御柱の築き立てたる柱の動く事なく
天の御蔭日の御蔭の覆へる屋根の隙き漏るる事なく、取り挙げたる棟梁桁椽の錯ひ動き鳴る事なく
千代万代に静かに平らに守り幸へ給へと、鹿自物膝折り伏せて畏み畏みも白す
現代語訳祭神と工匠神への奉献
意訳を含みます
祭神である何大神と、工匠の神である手置帆負命・彦狭知命の御前に、感謝の御酒・御饌、海・川・野・山の品々を豊かに供え、畏れ敬って申し上げます。
注記
「何大神」は造営する神社の祭神名を入れる可変箇所です。
意訳を含みます
木工の何某らが、この里の大神の神殿造営に奉仕し、神々の御恵みを受けて、ここまで平穏に工事を成し遂げさせていただいたことを奉告します。
注記
「木工何某等」は工匠名を入れる可変箇所です。別作例の柱・梁・桁・棟の列挙を混ぜず、この底本の簡潔な奉告を保ちました。建物全体の竣工ではなく、上棟段階の奉告です。
意訳を含みます
今日のよき日に上棟の祭を行うことを、神々の御前に称え申し上げます。
注記
底本はこの段で上棟の祭を奉告します。柱立祭の斎柱を立てる句は補っていません。
意訳を含みます
神々の御前に立つ尊い柱が動かず、神聖な屋根にすき間や漏れがなく、棟・梁・桁・垂木がずれたり鳴ったりせず、末長く静かで平穏に守り恵んでくださいと、深く身を伏せ畏れ敬って申し上げます。
注記
「天の御柱・国の御柱」「天の御蔭・日の御蔭」は神殿をたたえる表現として訳しました。現代の構造・施工上の安全確認に代わるものではありません。
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