祈旅祭祝詞

きりょさいのりと

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土地と道の神々

此の所を領り坐す何大神このところをうしはきますなにのおほかみ、及および阿須波神あすはのかみ・波比伎神はひきのかみ・八衢彦神やちまたひこのかみ・八衢姫神やちまたひめのかみの大前おほまへに

畏かしこみ畏かしこみも白まをさく

何某なにがし、鳥とりが鳴くなく東あづまの国くにに旅立ちたびだちせむと為てして、今日けふの生日いくひの足日たるひに

奉るたてまつる御酒みき・御饌みけ、種々くさぐさのためつ物ものを、平けくたいらけく安けくやすらけく聞こしきこし食してめして

道みちの八十隈やそくま・川かはの八十瀬やそせを行ゆき渡わたらひ、山行やまゆかば凝々こごしき峰みねを、乗のる駒こまの躓つまづく事ことなく

海行うみゆかば湧わく波なみをも、行ゆく船ふねの傾かたぶく事ことなく

玉鉾たまほこの道みちの長手ながてを差し障ふさしあふ事ことなく、障るさはる事ことなく

平たいらけく安やすらけく在あり通かよはしめ給たまへと、畏かしこみ畏かしこみも白まをす

現代語訳土地と道の神々

意訳を含みます

この土地とちを治めるおさめる大神おおかみ、阿須波神あすはのかみ・波比伎神はひきのかみ、八衢彦神やちまたひこのかみ、八衢姫神やちまたひめのかみの御前みまえに、畏れおそれ敬っうやまって申し上げますもうしあげます。

注記

冒頭の「何大神」は祭を行う土地の神名を入れる可変箇所です。神々の組み合わせはこの明治期作例に従います。

冒頭

土地と道の神々1 / 4

祈旅祭祝詞

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祈旅祭祝詞

祈旅祭祝詞について

概要

旅立ちを土地と道の神々へ奉告し、川・山・海を越える道中に障りなく、目的地まで平らかに往来できるよう願う明治期の祝詞です。

構成
4節
本文量
206字
注記
3件

この祝詞で願うこと

  • 旅立ちと行き先を奉告すること
  • 道・川・山・海での安全を願うこと
  • 目的地までの平穏な往来を願うこと

神々・対象

土地・道・川・山・海を守る神々
旅立ちを奉告し、道中の平安を願う対象

由来と位置づけ

1901年刊の祭式集に収められた祈旅祭の作例です。地域の神と道中を守る神々へ、人名や行き先を具体的に告げ、陸路と海路を通した旅全体の平安を願います。

本文の流れ

全4節で、「土地と道の神々」から「旅路の平安」までをたどります。

読む前に知っておきたいこと

  • 「阿須波神・波比伎神」は「あすはのかみ・はひきのかみ」と、二つの神名に分けて読みます。続いて八衢彦神・八衢姫神を挙げています。

  • 「何大神」「何某」は土地の神名と旅人の名へ読み替える箇所です。

  • 馬と船は詞が成立した時代の交通表現で、祈願は現代の交通安全対策に代わるものではありません。

祈旅祭祝詞

目次

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