道饗祭祝詞

みちあへのまつりののりと

14

大八衢に鎮まる三柱

高天たかまはら事始ことはじめて皇御孫之命すめみまのみこと称辞竟たたへごとをまつ

大八衢おほやちまた湯津磐村ゆついはむら如くごとく塞りさやり皇神等すめがみたちまへ申さくまをさく

八衢比古やちまたひこ八衢比売やちまたひめ久那斗くなど御名みなまをして辞竟ことをまつらくは

根国ねのくに底国そこのくにより

あらうともの

相率りあひゐあひくち会ふるあふること無くてなくて

したよりかばしたまもうへよりかばうへまも

まもりまもりまもまついはまつれと

たてまつ幣帛みてぐら明妙あかるたへ照妙てるたへ和妙にぎたへ荒妙あらたへそなまつ

御酒みきみか辺高知へたかしみか腹満はらみならべてしるにもかひにも

山野やまぬもの和物にこもの荒物あらもの

青海原あをみはらものはた広物ひろものはた狭物さもの奥津海菜おきつもは辺津海菜へつもはいたるまでに

横山よこやまごとらはしてたてまつ宇豆うづ幣帛みてぐらたいらけくきこして

八衢やちまた湯津磐村ゆついはむらごとさやして皇御孫命すめみまのみこと堅磐かきは常磐ときはいはまつ

いか御世みよさきはまつたまへとまを

また親王みこ王等おほきみたち臣等まへつきみたち百官もものつかさ人等ひとたち天下あめのした公民おほみたから至るいたるまでに平らけくたいらけく斎ひいはひ給へたまへ

神官かむつかさ天津祝詞あまつのりと太祝詞事ふとのりとごと以ちてもちて称辞竟へたたへごとをへ奉らくまつらく申すまをす

現代語訳大八衢に鎮まる三柱

意訳を含みます

高天原たかまのはら始まるはじまる由来ゆらい基づきもとづき皇御孫命すめみまのみこと御名みな称えたたえます。大きなおおきなみち分かれ目わかれめ神聖しんせい岩群いわむらのように鎮まるしずまる八衢比古やちまたひこ八衢比売やちまたひめ久那斗くなど三柱みはしら申し上げますもうしあげます

冒頭

大八衢に鎮まる三柱1 / 4

道饗祭祝詞

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道饗祭祝詞

道饗祭祝詞について

概要

都へ通じる大八衢で三柱の神々へ供物を奉り、根の国・底の国から来る禍が内へ入らないよう願う古代の祝詞です。

構成
4
本文量
363
注記
2

この祝詞で願うこと

  • 都へ通じる道の境界を守ること
  • 外から来る禍の侵入を防ぐこと
  • 御代と人々の安泰を願うこと

神々・対象

八衢比古・八衢比売・久那斗
大八衢に鎮まり、都へ入る禍を防ぐ三柱

由来と位置づけ

『延喜式』巻八に伝わる道饗祭の祝詞です。都の入口となる道の分岐を祭祀上の境界とし、そこに鎮まる三柱へ防御を願います。

本文の流れ

全4節で、「大八衢に鎮まる三柱」から「御代と人々の安泰」までをたどります。

読む前に知っておきたいこと

  • 三柱への呼びかけ、禍の防御、供物、御代と人々の安泰という順に進みます。

  • 境界を守る祈りとして、拝塞神等詞とも関連する主題を持ちます。

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