酒神祭祝詞

しゅしんさいのりと

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斎場へ神々を迎える

此この小床平をどこひらの厳いづの真屋まやと斎ひいはひ定めてさだめて、請ひこひ奉りまつり坐せませ奉るまつる

掛巻かけまくも畏きかしこき大穴牟遅命おほなむぢのみこと・少彦那命すくなひこなのみことを始めはじめ奉りまつり、御酒みきに功在るいさをある皇神等すめかみたちの大前おほまへに告げつげ奉らくまつらく

遠つとほつ神代かみよに皇神等すめかみたちの御酒みきを醸みかみ成すなす神事かむわざを始めはじめ給ひたまひ教へをしへ給ひしたまひし随まにまに

其その業わざを受うけ継つぎ持もち伝つたへて、年毎としごとに造つくり醸かませる御酒みきを

美酒うまざけの甘酒あまざけの足幣帛たるみてぐらと聞きこし食めして

今いまも往前ゆくさきも酒造児等さかごらが朝あしたに夕ゆふべに励はげみ勤いそしみ、醸かみ成なす御酒みきを

事ことなぐし恵ゑぐしと成しなし幸へさきはへ坐してまして、弥遠いやとほに弥長いやながに造らしめつくらしめ仕へつかへ奉らしめまつらしめ給へたまへと

畏みかしこみ畏みかしこみも称辞たたへごと竟へをへ奉らくまつらくと白すまをす

現代語訳斎場へ神々を迎える

意訳を含みます

この祭場さいじょうを厳かおごそかに斎いいわい定めさだめ、神々かみがみをお迎えおむかえします。大穴牟遅命おほなむぢのみこと・少彦那命すくなひこなのみことをはじめ、酒さけ造りつくりに功こうのある神々かみがみの御前みまえに、畏れおそれ敬っうやまって申し上げますもうしあげます。

注記

「小床平」は刊本の表記と読みを残しました。祭場の一部を指す語とみて限定的に訳していますが、逐語的な解釈には検討の余地があります。

冒頭

斎場へ神々を迎える1 / 4

酒神祭祝詞

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酒神祭祝詞

酒神祭祝詞について

概要

酒造りに功のある神々へ、神代から受け継ぐ醸造の仕事を奉告し、良い酒の完成と酒造りの継続を願う明治期の祝詞です。

構成
4節
本文量
211字
注記
3件

この祝詞で願うこと

  • 酒造りの由来と仕事を奉告すること
  • 醸した御酒と幣帛を奉ること
  • 良い酒と醸造の継続を願うこと

神々・対象

酒造りに功のある神々
醸造の由来と仕事を奉告し、良い酒を願う対象

由来と位置づけ

1901年刊の祭式集に収められた酒神祭の作例です。酒造の神々を斎場へ迎え、神代の伝承から当代の醸造へつなぎ、できた酒そのものを供えます。

本文の流れ

全4節で、「斎場へ神々を迎える」から「酒造りの継続を願う」までをたどります。

読む前に知っておきたいこと

  • 神々の招請、酒造りの継承、御酒と幣帛、今後の醸造へ進みます。

  • 酒造りの起源は、詞章が伝える祭祀的な叙述として読みます。

  • 「事なぐし恵ぐし」など難解な語は、醸造が滞りなく恵まれる願いとして控えめに捉えます。

酒神祭祝詞

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